「社会保険労務士 医療・福祉・介護総合研究所」 は、医療 (病院、診療所、歯科医院)・福祉・介護施設を専門に研究を行う研究機関(社会保険労務士 (社労士) 事務所)で、就業規則や人事評価表の作成など特に人事・組織マネジメントの分野に強みがあります。

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【2013.1.20】 介護キャリア段位制度

1.キャリア段位制度とは

平成25年1月より、介護分野においてキャリア段位制度が開始されました。キャリア段位制度とは、成長分野における新しい職業能力を評価する仕組みで、企業や事務所ごとにバラバラでない共通のものさしを作り、これに基づいて人材育成を目指すものです。

これまでの資格制度で不足していた「実際にその現場で何ができるのか」という部分を補うため、「わかる(知識)」と「できる(実践的スキル)」の両面を評価するもので、「介護プロフェッショナル」については、既存の国家資格制度や研修制度との関係も考慮し、特に、実践的スキルについて重点的に評価するものです。エントリ−レベルからプロレベルまで、7段階でレベル認定を行います(キャリア段位)。

レベル

介護プロフェッショナル

レベル1

(エントリーレベル、職業準備教育を受けた段階)

初任者研修により、在宅・施設で働く上で必要となる基本的な知識・技術を修得

レベル2

(一定の指示のもとに、ある程度の仕事ができる段階)

一定の範囲で、利用者ニーズや、状況の変化を把握・判断し、それに応じた介護を実践。基本的な知識・技術を活用し、決められた手順等に従って、基本的な介護を実践。

レベル3

(指示等がなくても一人前の仕事ができる段階)

利用者の状態像に応じた介護や他職種の連携等を行うための幅広い領域の知識・技術を習得し、的確な介護を実践。

レベル4

(一人前の仕事ができることに加え、チーム内でリーダーシップを発揮することができる段階)

チーム内でのリーダーシップ(例:サービス提供責任者、主任等)。部下に対する指示・指導。本レベル以上が「アセッサ−」になれる。

レベル5

(プロのスキルに加えて、特定の専門分野・業種における更に高度な専門性を持つ、あるいは、その人の独自の方法が顧客等から認知・評価されている段階)

多様な生活障害をもつ利用者に質の高い介護を実践。介護技術の指導や職種間連携のキーパーソンとなり、チームケアの質を改善。

レベル6

レベル7

(その分野を代表するトップ・プロフェッショナルの段階)

2.介護の現場

今後、現役で働く労働者の人口は大きく減少することが見込まれていますが、その一方で、必要な介護職員数は倍増すると推計されています。実際に、近年の就業者数の推移をみても、医療・福祉分野の就業者数は、平成14年の474万人から平成22年の653万人へと大幅に増加しています。

しかしながら、介護職員の離職率は、全産業における離職率と比較すると高い傾向にあることから、介護職員の定着率を高めていくことが重要であり、介護分野への新たな労働者の参入を促すことが求められています。

介護職員は、「仕事内容の割に賃金が低い」、「業務に対する社会的評価が低い」といった不満を抱え、また、「利用者に適切なケアができているか」不安に思っています。

このような状況の中、現場で役に立つ実践的なスキルについて目指すべき水準を明確にするとともに、これを処遇や社会的評価の改善に結びつけて行くことが重要です。

キャリア段位制度を導入することは、このような観点からも有用であると考えることができます。

3.キャリア段位制度ができると職員にとって何が変わるのか

〇現場で何ができるかを証明できます

介護福祉士の資格を持っているとか、ホームヘルパー研修を修了したというだけでなく、「現場で実際になにができるか」が証明できます。具体的には、入浴や排泄等の介護技術や、利用者・家族とのコミュニケーション、感染症や事故への対応、地域包括ケアの実践的スキル等を現場で仕事をする中で共通のものさしで評価します。

〇やりがいや処遇改善の材料につながります

「キャリア段位」の取得を目標に、できていないことを認識して現場で取り組むことによって、やりがいやスキルアップのモチベーションにつながります。また、給料や評価を決める際の重要な材料になるので、処遇改善につながることが期待されています。

〇転職の際のデメリットを軽減できます

ジョブカードにキャリア段位制度の中で評価された実践的スキルの評価結果を記載して、求職活動に活用すれば、転職する際のデメリットが軽減されます。

〇介護分野への参入を促します

これから介護職を目指す若い人にとって、キャリアパスが見えやすくなり、介護分野への参入を促します。

4.キャリア段位制度ができると事業所にとって何が変わるのか

〇評価にはアセッサ−が必要

実践的スキルの評価について、施設・事業所内で評価を行う「アセッサ−」を職員の中から選び、講習を受講する必要があります。

〇サービス水準をアピールできる

「キャリア段位」を取得した職員が多ければ、質の高いサービスを提供していることをアピールできます。将来的には、介護報酬への反映も検討することとされています。

〇職員のやりがい等を引き出し、定着率の向上につながる

職員のやりがいやスキルアップのモチベーションにつながり、定着率を高めることができるようになります。

5.段位の評価方法

評価は、「実践的スキル(できる)」と「知識(わかる)」の両面から行われます。

〇実践的スキルの評価

(内部評価)

介護サービスを提供している事業所・施設において、一定の要件を満たした「アセッサ−」と呼ばれる人が、介護職員の日頃の仕事の様子や業務の記録等を実際に見て評価することとされています。

(外部評価)

併せて、事業所・施設において評価が適切に行われていることを第三者機関が評価することとされています。

〇知識の評価

既存の介護福祉士資格など国家資格との関係を明確にすること、資格との関係を複雑にしない観点から、原則として、介護福祉士養成課程、介護初任者研修等の講義を修了したことで、評価することとされています。

6.アセッサ−について

制度開始から3年間程度は、介護部門のリーダーとして一定の要件を満たせば、アセッサ−講習を受講する要件を満たすこととする予定になっています(アセッサ−はレベル4以上とし、必要な講習を修了した上で、登録されたものとするとされていますが、制度開始時点ではレベル4の認定を受けた方がいないため)。

アセッサ−を担う能力があると認められる者については、アセッサ−講習を受講し、評価の実施方法等について取得することになっています。

なお、アセッサ−講習については、平成25年1月以降、まずは被災3県(岩手県、宮城県及び福島県)において、被災3県の事業所・施設に従事する介護職員に対して実施されます。

(参考資料) 内閣府パンフレット「平成24年度からキャリア段位制度が始まります」より

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